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外山 健*; 鈴土 知明; 永井 康介*; 他9名*
Journal of Nuclear Materials, 556, p.153176_1 - 153176_7, 2021/12
被引用回数:2 パーセンタイル:30.55(Materials Science, Multidisciplinary)電子照射と3次元アトムプローブ(3D-AP)を使用して、照射促進拡散(RED)の高精度測定を行った。高純度のFeとCuをベース材料としてCu-Fe拡散ペア試料を作成し、2MeVの電子照射を行った。CuのFeマトリックスへの拡散を3D-APを使用して原子レベルで観察し、フィックの法則を使用して拡散係数を直接取得した。その結果、REDが明確に観察され、照射下での拡散と熱拡散の比率が低温で大きくなった。反応速度論モデルを使用してREDを定量的に評価し、実験値は空孔のみを考慮したモデルと良好な一致を示した。これにより、REDが照射誘起空孔によって支配されていることが明らかになった。さらに、FeへのCuの溶解度に対する照射の影響に関する直接的な実験結果が得られ、照射下での溶解度は、熱時効下での溶解度よりも低いことがわかった。
蔵元 英一*; 阿部 博信*; 大沢 一人*; 竹中 稔*; 長谷川 信; 平野 耕一郎
JNC TY9400 2000-007, 50 Pages, 2000/03
本報告書は、九州大学応用力学研究所と核燃料サイクル機構が、「原子力関連材料の電子線照射効果に関する基礎研究」に関して、共同で実施した研究成果をとりまとめたものである。本研究の目的は、原子炉中性子などの照射環境下で使用される原子力関連材料(鉄銅合金他)の特性変化の基礎過程を明らかにするために、これらの材料に対する電子線照射効果を実験的手法および計算機シミュレーションなどを通してその基礎的側面から解明していくことである。高純度の鉄中における照射欠陥と銅原子の相互作用に関して、電気抵抗測定、陽電子消滅寿命測定などからそのミクロ過程に関する情報が得られた。すなわち照射で導入された原子空孔、格子間原子と強い相互作用を有して等時焼鈍回復過程に大きな影響を与えることが判明した。このことは銅原子の照射促進析出に繋がるものとして重要な結果である。また、種々の欠陥集合体に関する計算機シミュレーションをモデル結晶中で行い、その原子構造、動的挙動、転位との相互作用などに関する情報が得られた。格子間原子の微小集合体はサイズの増大とともに転位ループとしての性質をもち、移動の活性化エネルギーも低いなどの結果が得られた。また、今後の課題も明らかにした。
浜田 省三; 北條 喜一; 菱沼 章道
Journal of Nuclear Materials, 205, p.219 - 224, 1993/00
被引用回数:3 パーセンタイル:38.07(Materials Science, Multidisciplinary)ヘリウムイオン照射下でのJPCA溶接継手の微細組織変化を調べた。実験に用いた試料は10%フェライト相を含むJPCAのTIG溶接継手の溶接金属部である。これを500Cで電子顕微鏡内でヘリウムイオン照射し、その場観察を行った。照射を開始してまもなく相と母相の両者に微小なバブルが高密度で生じた。相中のバブルは照射が進むにつれ、成長しついには合体を始めた。一方、母相内のバブルの挙動は相のそれに比べて逆の傾向を示した。また、相の界面では照射が進むにつれ、照射促進変態により変態を生じた。この相の組成は熱時効で形成された相に比べてCrとMoが富化し、FeとNiが欠乏していた。これらの結果から、多量のヘリウムイオンの注入はフェライト相でのバブルの成長ならびに変態を促進することが明らかになった。
荒井 康夫; 大道 敏彦
日本原子力学会誌, 33(8), p.757 - 760, 1991/08
EC超ウラン元素研究所のDr.Hj.Matzkeが、本年の原子力学会春の年会(近畿大学)で行った招待講演を抄訳したものである。講演の内容は、氏の専門分野の一つである原子力材料の照射損傷に関するもので、主としてセラミックス系核燃料の核分裂片損傷及び廃棄物固化体の線損傷について、その基本原理に始まり、最近の研究の進歩までのあらましを紹介したものである。
浜田 省三; 鈴木 雅秀; P.J.Maziasz*; 菱沼 章道; 田中 三雄
Effects of Radiation on Materials,Vol. 1, p.172 - 184, 1990/00
316ステンレス鋼の液体化材(SA)および冷間加工材(CW)を50dpa、3500appmHeまで300~500Cの温度範囲でHFIRで照射し、透過電子顕微鏡により微細組織の変化およびスエリング挙動について調べた。400C以下の照射では、SAとCWの微細組織の変化およびスエリングの差は小さかった。500Cを超える照射では両者の挙動の差が大きくなった。スエリングについてはSAでは2%以上となり、CWの3倍以上になった。微細組織の変化については、SAではたくさんの大きな炭化物(MC)が観察され、一方、CWでは少量の小さな析出物が観察された。このことからSAのスエリング挙動は照射誘起・促進析出物(MC)の挙動と強い関係のあることが明らかになった。